国民病ともいえる花粉症ですが、今では4人に1人の割合で症状があるとされていますが、皆さんは花粉症でお困りではありませんか?
または花粉症ではなく、アレルギー性鼻炎で年中辛いとお困りではありませんか?
本記事では花粉症とアレルギー性鼻炎について解説していきます。
日本人の3人に1人が悩んでいると言われ、もはや国民病ともいえるのが花粉症。
国としても対策をとることを検討しているようですが、まだまだ時間はかかるかと思います。
花粉症とは主にスギ、ヒノキ、ブタクサ、イネなどの植物の花粉が体内に入ることで、アレルギー反応としてくしゃみ、鼻水など症状が出る病気になります。
花粉というのは身体にとっては「異物」となりますが、免疫系が正常に働いていれば、この異物に対してのみ攻撃を仕掛けます。
しかし、花粉症になってしまう方はこの免疫系の働きに問題が起きているため、体内に侵入した花粉(異物)以外にも自分の身体の細胞にまで攻撃を仕掛けてしまいます。
つまり、一言でいえば「花粉症は免疫システムの過剰反応」が起きている状態ということになります。
そして、花粉が体に侵入し免疫が過剰反応を起こすことで、ヒスタミンという炎症物質が放出されることになるため、鼻水やくしゃみ、目の痒みなどが出てくることになります。
花粉症とアレルギー性鼻炎の違いは季節性かどうかになります。
花粉症は原因となる植物が育つ時期にのみ鼻炎の症状が出ます。
しかし、アレルギー性鼻炎の方は植物の花粉以外にもハウスダストなど人によって様々ですが、いろいろなアレルゲン物質に反応してしまいます。
そのため、季節関係なく1年中鼻炎の症状が出てしまいます。
花粉症を発症しやすい人の特徴はこちらになります。
こういった方が花粉症を発症するリスクが高くなりますが、ご自身はいかがでしょうか?
特に日本人に関してはストレスをため込んでいる方、睡眠不足により自律神経が乱れている方が多いのではないかと思います。
また、人によっては飲酒や暴飲暴食など食生活の乱れなどもあるかと思います。
花粉症の治療となると多くの方は内科や耳鼻咽喉科を受診されますが、病院ではどのような治療が行われているのか?
また、病院の根本的な改善が期待できる減感作療法などについてお話していきます。
内科や耳鼻咽喉科での花粉症の治療の主流は薬による対処療法となります。
そのため、多くの方が春になると病院へ行くことになるため、いつも混雑していますね。
中には市販の薬よりも病院で処方される薬の方が効きが良いという方もいます。
ただし、薬というのはやはりあくまでも症状を抑えるための対処療法となります。
また、国としては花粉症の薬は保険適用外にするという話も出ています。
なぜ、このような話が出ているかというと・・・
こういったことが理由となっています。
しかし、まだ具体的にいつからかというのは決まっておりませんし、本当に保険が使えなくなるかどうかもまだ分かりません。
そのため、もし保険が使えなくなった場合はどうするかをしっかりと考えておく必要があるかもしれません。
花粉症治療として鼻の粘膜を焼くレーザー治療という方法もあります。
しかし、この治療法は賛否が分かれます。
レーザー治療で花粉症の症状がなくなった方もいれば、二度とやりたくない・・・という方もいます。
また、このレーザー治療は花粉症が完治するわけではなく、数年ほど症状が軽減するだけのため、症状が酷くなった場合は再度、レーザー治療を受ける必要があります。
また、目のかゆみが酷い方にはあまり意味がない治療法でもあります。
花粉症の根本改善が期待できる治療法として、「減感作療法」という治療法があります。
こちらの治療法は数年前から話題にはなっていますが、ご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
減感作療法とは数年という長い時間をかけて、少量のアレルギー物質を体内に入れ続けることで身体をアレルギー物質に慣れさせるという治療法になります。
この治療法が上手くいけば、花粉症が完治する可能性もあります。
花粉症に対する鍼灸治療の効果について。
病院での花粉症治療としては対処療法が主流となりますが、鍼灸治療の効果についてお話していきます。
鍼灸では体質改善することで花粉症の改善が期待できます。
薬での治療はあくまでも症状を抑えるだけになりますが、鍼灸・東洋医学は体質改善するための治療を行うことができます。
もちろん、目や鼻の周囲に鍼を打てば目・鼻の症状を抑える効果は一定はありますが、これでは薬を飲んでいるのと大差ありません。
鍼灸には鍼灸でしかできないことがあります。
それが、一人ひとりの生活習慣からなる体質を見極めて行う鍼灸治療です。
症状を抑えるための鍼灸治療ではなく、体質改善のための鍼灸治療を行うことで多くの方が花粉症の症状は徐々に軽減されていきます。
鍼灸治療で花粉症を改善するために大切なのは生活習慣も改善することです。
中には鍼灸だけ受けていれば改善するという考えをお持ちの方も多くいらっしゃるかもしれません。
しかし、現実はそれほど甘くはありません。
なぜなら、今の花粉症体質を作り上げたのはこれまでの生活習慣になるためです。
そのため、鍼灸だけ受けていれば良いわけではなく、鍼灸を受けつつ生活習慣の改善をしていただかないと±0ということになってしまいます。
これはどこでどんな治療を選択をしたとしても結局は同じことが言えます。
本気で花粉症を改善したい方は本気で生活習慣の改善を考えるようにしましょう。
鍼灸で花粉症が改善するまでの期間は気になるところかと思います。
鍼灸で花粉症が改善するまでの期間はやはり個人差があるため、何とも言えない部分はあります。
このように症状の改善する期間は人によって様々となります。
ただ、やはり1回でほとんど改善するという方は稀になりますので、体質改善のためにはある程度の期間が必要であるとお考え下さい。
また、どれだけ生活習慣を改善できるかもポイントになります。
当院では体質改善のための鍼灸治療だけではなく、耳ツボによる補助療法も行っております。
耳ツボで使用するのは「パイオネックス」というシールタイプの鍼になります。
主に目の痒みが酷い方に対してこの補助療法を行っております。
注意していただきたこと
こういった時に耳シールが貼ってあることを忘れてしまうと剝がれてしまうことがあります。
もし痒みが出てしまった場合は剝がしていただいた方が良いですが、痒みが特にないのであればそのまま張った状態でいることが望ましくなります。
47歳女性 重度の花粉症
幼少期から重度の花粉症でアレルギー検査ではスギ・ヒノキで0~7の6段階中で6の状態で目の痒みと鼻水の症状が酷い。
また、幼少期の頃からアトピー性皮膚炎もあり、皮膚も苔癬化しており、浸出液も出ている状態。
ステロイドに関しては35~6歳ごろまで使用していたが、今は使用していない。
30代半ばの頃に中国から来ていた漢方医にアトピーと花粉症の相談をし、漢方薬を処方してもらった当帰飲子を1年間飲み続けるも効果なし。
当院に来る前には他院にて「井穴刺絡」による治療法を受けていたが、効果は感じられなかった。
その他の自覚症状としては便秘、汗をかきにくい、貧血気味、午後になると上半身がほてり痒みが増す、白目の部分が黄色いなど。
【弁証】:肝胆湿熱証による花粉症、およびアトピー性皮膚炎
治療は週1回のペースで行っていき、肝兪~胃兪からその都度、選択して使用する。
15診目の頃から花粉シーズンに入るが、症状がほとんど出ていないことに気が付く。
34診で肌の苔癬化による肌のゴワゴワ感はまだ残るものの、日中と夜中にかきむしることがなくなったため、治療を終了。
結果としてはこのシーズンは花粉症の症状がなく、薬も飲むことなく過ごすことができていた。
花粉症は国民病ともいえるほど悩んでいる方が多い症状になります。
徐々に西洋医学でも根治が期待される治療法が出てきておりますが、まだまだ対処療法が主流となっています。
しかし、鍼灸治療では花粉症の現認となっている体質を改善していくため、根治することも珍しくありません。
実際に私自身が秋の花粉症でしたが、今では全く症状はありません。
私がしていることと言えば、週1回のセルフでの鍼灸治療と生活習慣の改善です。
こういったことを継続することができれば辛い花粉症を克服できる日が来るかもしれません。
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