背中にある内臓の名前が付いたツボの重要性について 名古屋市中川区高畑の蓬祥鍼灸院

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背中にある内臓の名前が付いたツボの重要性について

名古屋の蓬祥鍼灸院の長谷川です。

背中には内臓の名前が付いているツボがあることを知り、もし痛みがあった場合にどんなことが分かるのか知りたいと考えていませんか?

この内臓の名前が付いたツボは鍼灸治療を行うにあたって非常に重要なツボになってきます。

今回は背中にある内臓の名前が付いたツボの重要性やツボの取り方などについて現役鍼灸師が解説していきます。

背中にある内臓の名前が付いたツボの重要性について

背中のツボ

背中にある内臓の名前が付いたツボは身体の状態を知る上でも鍼灸治療を行うにあたっても非常に重要な情報になります。

 

背中には各内臓の名前が付いた兪穴(ゆけつ)というツボがある

背中から仙骨にかけて各内臓の名前が付いた兪穴というツボがあります。

上から肺兪、心兪、肝兪、胆兪、脾兪、胃兪、腎兪、大腸兪、小腸兪、膀胱兪というように内臓の名前が付いています。

この中で膵臓が入っていませんが、膵臓は脾兪に含まれてきます。

鍼灸治療にもいろいろなやり方がありますが、東洋医学系の鍼灸施術を行っている鍼灸院ではこの背中のツボの状態を非常に重要視しています。

一般的な肩こりや腰痛などの運動器疾患の場合は背中のツボは関係あるのかどうかですが、意外と関係してきます。

そのため、こういった運動器疾患による痛みに対しての治療の際でも当院では初回の際には背中のツボをしっかりとチェックしております。

 

背中にあるツボは内臓の状態が反映される

背中にあるツボは内臓の状態が反映されます。

ツボの凹み・硬結・隆起・冷え・熱感・圧痛などをよく観察することで、どこの臓腑に問題があるのかが分かってきます。

例えば「肝兪」に圧痛が出ていたら、肝臓が疲れていたり、肝は東洋医学ではストレスとの関係性が深いため、ストレスがかなりたまっているということが分かってきます。

ただし、少し面倒くさいですが、肝兪や胆兪に圧痛が出ていたからといって必ずしも「肝臓」や「胆のう」に問題があるわけではありません。(問題がある場合ももちろんあります。)

 

臓腑同士の表裏の関係

東洋医学では内蔵には表と裏の関係性があります。

  • 心と小腸
  • 肺と大腸
  • 脾と胃
  • 肝と胆
  • 腎と膀胱

そのため、肝兪に圧痛があれば胆兪にも圧痛が出やすくなりますが、逆に肝兪よりも胆兪に圧痛が出てくるということもあります。

肺と大腸の関係をみると一見関係なさそうですが、肺は皮膚との関係性があるので「便秘は肌荒れの原因になる」というのはこの関係性をみると分かってきます。

さらに背中のツボの反応は内臓の位置関係も関係してきます。

内臓の場所は上焦、中焦、下焦の3か所に分けられます。

  • 上焦:心、肺
  • 中焦:脾、胃、肝、胆、大腸、小腸
  • 下焦:腎、膀胱

例えば、喘息の方の場合は普通に考えれば呼吸器の問題のため、肺兪に圧痛が出ると考えられます。

しかし、肺兪ではなく同じ上焦に位置する心兪に圧痛が出てくることもあります。

この場合は肺兪ではなく心兪の方に鍼を刺した方が治療効果が高くなるということになります。

同様の考え方としてはストレスで胃が痛い場合は胃兪よりも肝兪や胆兪の方が圧痛が強い場合はこちらに鍼を刺した方が効果が良いということになります。

少ない鍼で治療を行うにはこういったツボの反応をしっかりと確認していくことが重要となります。

 

内臓と関係性が深いのは背中のツボだけではない

内臓と関係が深いのは背中のツボだけではありません。

ツボというのは基本的にどのツボも内臓と関係がありますが、背中のツボはその中でも特に内臓と関係が深いツボになります。

背中のツボと同程度に内臓と関係が深いツボは「募穴(ぼけつ)」と「原穴(げんけつ)」になります。

  • 募穴:腹部や胸部にある※中脘など
  • 原穴:手首、足首周りにある※合谷など

この募穴と原穴も背中のツボと同じような反応が出てくることも珍しくありません。

そのため、どちらにも圧痛があれば、どちらに鍼を刺しても治療効果があります。

逆に背中のツボよりも原穴に反応が強くでいれば、こちらの方に鍼を刺した方が治療効果が高くなります。

 

背中のツボの取り方

経穴人形

背中のツボは取り方が少しむずかしくなっており、経験の浅い鍼灸師でも間違えやすくなっています。

また、そもそも自分では取ることができない事は事前にご了承ください。

 

背中にあるツボを取る基準は脊柱の棘突起

背中にあるツボを取る基準は脊柱の棘突起を目印に取っていきます。

この棘突起ってなんやねん!という方もかと思いますが、背骨を触った時にボコッと出てる骨になります。

背中のツボはこの棘突起と棘突起の間の凹みから外側に取ることになります。

この記事を読んでいるのが鍼灸師の方であればこの話は理解していただけると思いますが、一般の方が読んでいたら意味不明になってしまうかもしれませんね。

しかし、これが現実となりますし、自分でツボを取るのはほぼ不可能とも言えます。

 

一部の背中のツボの簡易的な取り方のご紹介

人体模型

背中のツボは自分で取ることはほぼ不可能になりますが、一部のツボに関しては何とか取ることは可能となります。

  • 大腸兪:左右の腸骨稜の頂点を結んだ場所
  • 腎兪:左右の12肋骨を結んだ場所

この2つのツボに関しては自分でも取ることができるツボになります。

また、多くの鍼灸師もおそらくこの2つのツボを基準にして背中のツボを取っていくことになるかと思います。

その他のツボはどうしても手が届かないため、大体の場所になってしまいます。

 

背中にある内蔵のツボまとめ

背中には各内臓の名前が付いたツボがありますが、このツボの状態をみることで内臓の状態やどのツボに鍼を刺すべきかが分かってきます。

単純な肩こりや腰痛でもこの背中のツボを探っていくことで、色々なことが分かります。

そのため、初回の際には当院ではしっかりと診ていきます。

また、基本的にはツボというのはどのツボも内臓と関係しているということは覚えておきましょう。

ただし、自分で背中のツボをピンポイントで押すことは非常に難しくなってしまうのが、難点ではあります。

プロフィール


【国家資格】

はり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師

【鍼灸師になったきっかけ】

小学校から専門学校までバスケットボールをしており、高校時代に某高校のバスケットボール部のトレーナーをしている方の鍼灸院に怪我の治療でお世話になったことがきっかけ。
高校卒業後はスポーツトレーナーを目指し、トライデントスポーツ健康科学専門学校※現名古屋平成看護医療専門学校に通い、卒業後に名古屋鍼灸学校にて2009年にはり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師国家資格を取得。
現在は不妊症をはじめとした婦人科疾患や皮膚疾患、精神疾患などの治療に力を入れております。

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