当院での緑内障に対する鍼灸治療の症例をご紹介いたします。
48歳の時に目に違和感を感じ眼科を受診すると正常眼圧緑内障と診断される。
自覚症状としては以前より視力が低下したと感じる程度で、視野欠損などの自覚はないが、検査をすると少し見えにくくなっている部分もある。
眼圧は左17、右19の状態で診断されてから点眼薬を使用している。
点眼薬を使用していても眼圧にそれほど変化がないため、鍼灸治療を希望され来院される。
疲れやすい、かすみ目、疲れ目、揺れるようなめまい、乾燥肌、便秘気味、乗り物酔い、冷え性、白髪が増えた、ホットフラッシュ、足腰の弱りなど
現在の仕事は事務作業のパートをしている。
肝腎陰虚証による正常眼圧緑内障。
約2か月後に眼科での定期検診があるため、週1回のペースで鍼灸治療を行っていく。
鍼灸施術では照海、大巨、百会を基本として、目の周囲のツボである太陽、瞳子髎を使用。
鍼灸施術開始後、約2か月経過してからの眼科での眼圧検査の結果は左13、右14と以前よりも低くなっていた。
その後も鍼灸施術を月に2回ほどのペースで行っていくが、お子さんが元々の地元であった東京の私立中学に通うことになったため、当院での治療は終了する。
年齢的に腎の弱りが出てきている年齢であり、肝腎陰虚の状態となっていました。
肝腎陰虚とは体の水分が低下した状態であり、東洋医学では肝と腎はともに目とも関係のある臓器になります。
肝腎陰虚になることで目の周囲の血流及び水の流れが悪くなっていることで緑内障を発症したと考えました。
治療は肝腎陰虚を治療するために照海、または大巨をメインのツボとして利用を行いつつ、目周囲の血流の改善を図る目的で目の周囲のツボにも鍼を行いました。
その結果、眼科での眼圧検査では点眼薬ではほとんど下がらなかった眼圧が以前よりも低くなりました。
緑内障に対しての鍼灸治療の効果は大学病院でも実証されているため、緑内障でお困りの方はご相談ください。
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