更年期の不正出血に対する鍼灸治療の症例 名古屋市中川区高畑の蓬祥鍼灸院

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更年期の不正出血に対する鍼灸治療の症例

更年期の不正出血に対する鍼灸治療の症例

不正出血に悩む女性

当院での更年期の不正出血に対する鍼灸治療の症例の症例をご紹介いたします。

 

【46歳女性】不正出血を発症してから鍼灸治療を開始するまでの経緯

2021年11月来院。

7/23~突然不正出血が起こり、8月一杯続く。

総合病院の婦人科を受診し血を止める薬を処方されるとともに、ツムラの24番(加味逍遥散)を服用すると、一旦は止まるも11/3~再度出血が始まる。

友人の紹介にて緑区のクリニックにてツムラの「77番芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)」を処方され服用するが、効果があるか分からない。

出血は生理の時の出血とは違い、鮮紅色でサラサラした出血。

今回の出血後から仙骨部に痛みが出るようになる。

以前からダルイ痛みはあったが、今は神経が触れるようなズキズキした痛み。

また、子宮や卵巣の問題は婦人科では指摘されていない。

 

その他の自覚症状や生活習慣など

疲れやすい、かすみ目、冷え性、疲れ目、立ちくらみ、乾燥肌、アレルギー、首・肩の凝り、のぼせやすく入浴後にフラフラする、喘息(吸気がしづらい)、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎など

【月経の状態】
7月以前は基本的には毎月来ていたが、時々1ヶ月飛ぶことはあった。

不正出血が起きてからの8月以降は月経が来ていなかったが、11/23~月経のような出血が始まる。

生理痛はほぼなし。

月経量は多めで月経期間は7日間、3日目まで量が多く、その後はダラダラと続く。

深紅色、500円玉ほどの血塊あり。

  • 脈診:沈弦緊脈、左尺位弱脈
  • 舌診:やや紅舌、無苔、やや裂紋あり
  • 気色診:全体的に青白い

 

弁証および治療について

弁証:肝腎陰虚証による不正出血。

週1回の治療ペースにて鍼灸治療を開始するが、1回の治療で不正出血だけではなく、その他の自覚症状もほぼすべて消失。

そのため、ご本人の希望により以後は体のメンテナンスを行っていく。

患者様の声はこちら

 

考察

子宮・卵巣に問題がないため、更年期によるホルモンバランスの乱れが原因で不正出血が起きている状態でした。

鍼灸治療を始める前に加味逍遙散、芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)という漢方薬での治療も行っておりました。

しかし、いずれも効果がなかったということは「証」、つまり東洋医学的な体質診断が間違っていた、または全く行わずに処方をしているということになります。

身体の状態を見ていくと、更年期の方によくみられる肝腎陰虚証という状態で「腎の封蔵作用の低下」により不正出血が起きていました。

そのため、大巨というツボを使用したところ、1回の治療で不正出血はピタリと止まりました。

また、不正出血だけではなく更年期による冷え性や肩こり、不眠、のぼせやすいといった症状まで改善してしまいました。

※効果の出方には個人差があります。

加味逍遙散についてはこちらを参照ください。

芎帰膠艾湯についてはこちらを参照ください。

プロフィール


【国家資格】

はり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師

【鍼灸師になったきっかけ】

小学校から専門学校までバスケットボールをしており、高校時代に某高校のバスケットボール部のトレーナーをしている方の鍼灸院に怪我の治療でお世話になったことがきっかけ。
高校卒業後はスポーツトレーナーを目指し、トライデントスポーツ健康科学専門学校※現名古屋平成看護医療専門学校に通い、卒業後に名古屋鍼灸学校にて2009年にはり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師国家資格を取得。
現在は不妊症をはじめとした婦人科疾患や皮膚疾患、精神疾患などの治療に力を入れております。

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