子宮内膜が薄いことが原因でなかなか妊娠できないとお悩みではありませんか?
受精卵が着床するためには子宮内膜は一定の厚さが必要になるため、内膜に十分な厚さがなければ不妊の原因となってしまいます。
今回は不妊治療の経験豊富な鍼灸師が子宮内膜が薄くなる原因、妊娠しづらい理由やセルフケアの方法、鍼灸治療で改善できるかどうかについてお話していきます。
子宮内膜が薄い状態になってしまう原因は主に3つあります。
子宮内膜が薄い原因は第一に「エストロゲン」の不足が考えられます。
このエストロゲンというのは卵巣から分泌され、子宮内膜を厚くするために必要な女性ホルモンになります。
生理になると子宮内膜が剥がれることで内膜は薄くなりますが、その後に次の妊娠に向けて卵巣からエストロゲンが分泌され、徐々に子宮内膜は厚くなっていきます。
しかし、エストロゲンの分泌不足が起きてしまうとなかなか内膜を厚くすることはできません。
では、なぜエストロゲンが不足してしまうのか?ですが、原因としては以下が考えられます。
こういったことが原因でエストロゲンの不足が起きてしまうことになります。
特に多いのが、ストレスとの関係です。
エストロゲン自体は卵巣から分泌されますが、卵巣への指令は視床下部→下垂体という順で脳からの指令で始まります。
そのため、ストレスによって自律神経に乱れが生じてしまうとうまくエストロゲンが分泌されなくなってしまいます。
また、同じく女性ホルモンであるプロゲステロンは子宮内膜をフカフカにするためのホルモンになります。
ホルモンバランスの乱れ以外には子宮内部(骨盤内)の血流不足が原因となりえます。
ホルモンは血液により運ばれるため、しっかりと子宮に血液が送られなければいけません。
しかし、ストレスによる自律神経の乱れや冷えなどにより血流が悪くなることで子宮内の血流が悪くなることで、十分な血液が子宮に送られなくなってしまいます。
不妊治療の時によく使用されるのが、排卵誘発剤であるクロミッドになります。
このクロミッドを服用することで子宮内膜が薄くなってしまうという副作用があります。
ただし、副作用になるため、服用したすべての方に影響が出るわけではありません。
また、クロミッドの副作用としては内膜が薄くなること以外にも頭痛や月経量の減少などもあります。
そもそも子宮内膜が薄いとなぜ妊娠しづらいかをご存じでしょうか?
その理由についてご説明していきます。
子宮内膜は受精卵にとってのベッドになります。
エストロゲンが子宮内膜を厚くし、その後にプロゲステロンにより子宮内膜にフカフカの布団を敷いてくれます。
皆さんも薄いベッドと厚くてフカフカのベッドならどちらを選びますか?
多少の好みの問題はありますが、多くの方はフカフカで寝心地がよいベッドを好むと思いますが、これは受精卵も同じことが言えます。
受精卵にとっても厚みのあるフカフカのベッドの方が居心地が良く、薄い内膜は居心地が悪くなります。
こういった理由から子宮内膜が薄いと着床しづらい、つまりは妊娠しにくくなってしまいます。
受精卵が着床・妊娠するための理想の内膜の厚さは2桁になります。
つまり、10ミリ以上あると理想的な子宮内膜の厚さと言えますが、8ミリでもギリギリ大丈夫と言われています。
逆に8ミリ以下の場合は内膜が薄いということになり、妊娠しづらいということになります。
子宮内膜が薄いと不妊の原因となってしまいますが、このお悩みは鍼灸治療でも改善することが可能となります。
当院でもこれまでに改善した症例を持っておりますので、この経験から以下3点に絞ってお話をしていきます。
鍼灸治療を行うと血流が改善されるというのは有名な話ではあります。
そのため、子宮内膜が薄い方に対しても骨盤内の血流を改善するための鍼灸治療を行うことで内膜の厚さが改善してきます。
また、骨盤内の血流を改善するためにはきわどい部分やお尻などに鍼を刺す必要があるのかと言えばそんなことはありません。
治療院によってはこういった部分に鍼を刺す治療法を行っていることは事実としてありますが、当院では基本的に手足、頭部、背中にあるツボを使って治療を行ってきます。
当院での治療ペースや改善までの期間は上記のようになっております。
内膜は生理周期により厚さが変化しますが、生理から排卵日にかけて厚さを増していくため、特にこの期間の治療が重要になってきます。
そのため、場合によってはこの期間に週2回の治療を行うこともありますが、ケースバイケースとなります。
子宮内膜の厚さを改善するためには鍼灸治療で改善することは可能ですが、やはり+αで自身でのセルフケアも重要となります。
【行うべきセルフケア】
どれも基本的なことですが、現代人では意外とできていなかったり、やらないといけないと分かっていても、何かしらの理由を付けてやらない方が多いのではないでしょうか?
特に運動に関しては運動不足を自覚しているが、なかなか実践できていないという方も多いのではないでしょうか?
当院にお越しになった方の中にこのような方がいらっしゃいました。
「コロナ前に子宮内膜が薄いことを婦人科で指摘され、ジムに通いだすと子宮内膜が厚くなっていたが、コロナによりジムに行けなくなるとまた内膜の厚さが戻っていた。」
このように生活習慣を改善するだけでも子宮内膜の厚さは変化するということです。
そのため、少しでも早く改善させるためにも、鍼灸治療の効果を維持させるためにもセルフケアや生活習慣の改善は重要になります。
【子宮内膜を厚くするためのおすすめのツボ】
2023年4月来院。
4ヶ月前から基礎体温表をつけ始めるが、毎回高温期に入ると基礎体温がガクッと落ちる。
また、低温期に高温になる。
来院当初はまだ病院には行っておらず、高温期に基礎体温が下がるということから「黄体機能不全」の疑いがあり。
4月初旬に病院へ行き血液検査とエコー検査を受けた結果、エストロゲンの分泌不足が判明し、さらに排卵期を過ぎても子宮内膜が4mmしかないことも判明。
その他、肝機能検査で要観察となっており、胆のうポリープと 腎結石あり。
【弁証】:肝鬱気滞、腎虚
ストレス体質である肝鬱気滞が原因でホルモンバランスが乱れており、結果的に子宮内膜が厚くならないため不妊となっている状態と考える。
鍼灸治療を始めて1か月後に病院へ行き再度エコー検査を受けたところ、16日、または17日目に排卵があり、子宮内膜の厚さも6.9mmまで厚くなっていた。
また、当初の主訴であった基礎体温も見事に安定を取り戻していました。
その後も同様の治療を継続し2周期目で自然妊娠されました。
子宮内膜が薄いというお悩みを持たれている方は意外と多いかと思いますが、もちろん病院で薬を使用した治療でも改善することは可能となります。
しかし、中にはあまり薬を使用したくないという方もいると思いますが。
こういった方には鍼灸治療でも改善することが可能であるため、選択肢として考えていただければと思います。
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