蓬祥鍼灸院の長谷川です。
高プロラクチン血症が不妊の原因になる理由が知りたかったり、妊娠できるのかどうか気になっていませんか?
高プロラクチン血症は不妊の原因としてはそれほど珍しい病気ではなく、少し特徴的な症状もあります。
今回は高プロラクチン血症が不妊症の原因になる理由や妊娠できるかどうか、鍼灸治療での改善例などを解説していきます。
不妊の原因は様々ですが、もしあなたが妊娠していなのに母乳が出ている場合は高プロラクチン血症が原因で妊娠できていないのかもしれません。
高プロラクチン血症がなぜ不妊の原因になるのかお話していきます。
高プロラクチン血症には特徴的な症状があります。
その特徴的な症状というのが、妊娠していないのに母乳が出てしまうという症状です。
もちろん、すべての方ではありませんが、50%程度の方に見られるようです。
その他には無排卵、無月経、生理が数ヶ月おきにしか来ない、不正出血などの生理不順があります。
そのため、妊娠していないのに母乳が出る、生理不順がある場合は高プロラクチン血症を疑う必要があります。
高プロラクチン血症は不妊の原因になる病気です。
この病気は脳の下垂体前葉という場所から出るプロラクチンというホルモンの分泌量が多くなっていることが原因となります。
ではこのプロラクチンというホルモンはどのような働きがあるかというと以下3つの作用があります。
プロラクチンには主にこの3つの作用がありますが、注目すべきは排卵を抑制してしまうという点です。
つまり、高プロラクチン血症が不妊の原因となる1番の理由は排卵障害が起きてしまうということになります。
そのため、基礎体温をつけているが排卵していなかったり、排卵日が特定しにくい場合は高プロラクチン血症のことも念頭においておく必要があります。
逆に妊娠中や授乳中は生理が来ない理由はこのホルモンが高くなっているからということになります。
高プロラクチン血症の原因なは多岐にわたります。
最も多いのがストレスが原因となる場合です。
プロラクチンは脳の下垂体前葉という場所から分泌されますが、自律神経の最高中枢である視床下部という場所からの指令によりホルモンを分泌量を調節します。
そのため、自律神経とのとのかかわりはやはり大きくなります。
つまり、過度のストレスにより自律神経が乱れることによりプロラクチンが過剰に分泌されるために数値が高くなります。
また、抗うつ剤や胃腸関係の薬が原因でプロラクチンが高くなってしまうこともありますが、このケースでは薬をやめればプロラクチンの数値は元に戻るためそれほど心配する必要はありません。
甲状腺機能低下症は男性よりも圧倒的に女性がなりやすい病気であり、遺伝性もあるため母親が甲状腺機能低下症の場合は注意が必要です。
下垂体腺腫は下垂体にできている腫瘍が原因となります。
視野狭窄や巨人症、先端肥大症などの症状も伴いますが、比較的まれなケースになります。
高プロラクチン血症は不妊の原因になるということはお判りいただけたかと思います。
次は妊娠できるかどうかについてのお話になりますが、高プロラクチン血症でも自然妊娠は可能です。
ただし、治療は必要です。
しっかりと治療をしてプロラクチンの数値が正常値になれば自然妊娠も可能となるため、まずは婦人科を受診するようにしましょう。
また、人によってはプロラクチンの数値が高くてもしっかり排卵があれば自然妊娠することもあります。
しかし、気を付けなければいけないこともあります。
高プロラクチン血症は流産を繰り返してしまう習慣性流産、いわゆる「不育症」の原因にもなります。
そのため、治療はしっかりしておきましょう。
高プロラクチン血症は不妊の原因以外にも女性には影響が出てくるためしっかり治療する必要があります。
高プロラクチン血症の治療は基本的には薬によりプロラクチンを下げる治療になります。
ただし、高プロラクチン血症の原因によってはこのような治療法が行われないことがあります。
例えば、甲状腺機能低下症が原因で起きている場合はプロラクチンを下げる薬を使用するのではなく、甲状腺機能低下症の治療を行う必要があります。
また、下垂体腺腫が原因であれば薬物療法、または外科的な処置により腫瘍にアプローチをかけことになります。
しかし、閉経前、または閉経している女性の場合は積極的に治療をすることはないこともあります。
高プロラクチン血症は習慣性流産の原因にもなるため、しっかりと治療を行う必要があります。
骨粗しょう症と聞くと妊娠希望の女性からするとあまり関係がないように聞こえますが、実は関係してくることになります。
女性ホルモンであるるエストロゲンは骨の代謝に影響します。
高プロラクチン血症の方は生理不順により月経回数が少なくないため、女性ホルモンの分泌量も通常よりも少なくなっていることになります。
閉経した女性が骨粗しょう症になりやすいのはこのためです。
こういった観点からも若くして骨粗しょう症にならないために高プロラクチン血症はしっかりと治療を行う必要があります。
高プロラクチン血症が原因で不妊になっている方に対しても鍼灸治療はお力になることができます。
鍼灸治療では体全体を整えることでホルモンバランスの乱れを改善していきます。
鍼灸治療にも色々な治療法がありますが、当院では東洋医学をベースに行っております
そのため、高プロラクチン血症を引き起こす原因となっている東洋医学的な体質を見極めて治療を行っていきます。
また、鍼灸治療と合わせて生活習慣の改善も行っていただく必要があります。
ご自身でも生活習慣の改善を行っていただくことで、より早く改善させるとともに妊娠できる体に体質改善をしていきます。
32歳女性。
2018年に結婚するが、仕事に必要な資格取得のための勉強をしていたため、すぐに子供は考えていなかった。
2022年に入ってから考え始めるが、夫婦ともに現時点では検査は受けていない。
基礎体温は付けているが、25~30日周期でガタガタしており、高温期も短い状態。
5年ほど前から生理痛がひどかったため、妊活を始める前までピルを服用していた。
その他、既往歴として花粉症、橋本病の疑い、原因不明の蕁麻疹などあり。
【その他の自覚症状】
疲れやすい、眠気、脇・背中に汗をかきやすい、頭、疲れ目、むくみ、肩こり、足の冷え、水分摂取量が1リットル以下、環境が変わると下痢や便秘になる、時々寝汗をかく、入浴すると肩こりが少し楽になる、生理痛
【弁証】:肝陽上抗証、脾気虚証
鍼灸治療を週1回のペースで行っていきつつも、念のため病院で血液検査をするとプロラクチンが41と高いことが判明する。
4診目を終えると自然妊娠、その後は胎嚢は確認できたが、心拍が確認できなかったため、手術を行い、生理周期が安定するまで2周期鍼灸治療は中止する。
約2か月後から鍼灸治療を再開し、再度プロラクチン数値を検査すると21とギリギリ正常値まで下がっていた。
また、クロミッドを服用してのタイミング法と卵胞の育ちが悪い場合はHCG注射を使用したタイミング法を開始する。
18診目(中止期間含めて約半年)で自然妊娠していることを確認し、心拍と胎嚢が確認できたため治療終了。
高プロラクチン血症は不妊の原因としては決してめずらしい病気ではありません。
生理不順だけではなく、特徴的な症状として妊娠していないにも関わらず母乳が出てしまうという症状があるため、もしこのような症状がある場合は婦人科を受診するようにしましょう。
また、高プロラクチン血症の場合に妊娠できるかどうか不安に感じる方もいらっしゃると思いますが、しっかりと治療を行いホルモン値が正常範囲になれば問題なく妊娠することができます。
もし、プロラクチンの数値が少し高い程度のため、薬に頼らず改善したいという方は鍼灸治療もご検討いただければと思います。
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