病院で喘息の治療を受けているけどなかなか良くならないとお悩みであったり、鍼灸治療は喘息に効果があるのか知りたいと考えていませんか?
喘息に対する鍼灸治療の効果は非常に高く、薬で改善しない方は治療の選択肢にお考えいただいても良いかと思います。
本記事では喘息に対する鍼灸治療のやり方、東洋医学での喘息の考え方、喘息に効果のあるツボなどを交えてお話していきます。
喘息は小児~大人までのあらゆる年代の方がお悩みになる呼吸器疾患になります。
喘息は現代においては増加傾向にあります。
喘息とは何らの原因により気道に炎症が起きている状態で、この炎症が原因となり気道が狭くなってしまうことで呼吸が苦しくなってしまう病気になります。
日本においての喘息の有病率は約10%となり、10人に1人は喘息の症状があることになります。
さらに、喘息はこの20年で2倍ほど増加傾向にある呼吸器疾患になります。
喘息の特徴としては症状がない時期と発作が起きる時期があります。
症状がない時はほとんど症状がありませんが、ちょっとしたことがきっかけで発作を起こし、激しい咳や息苦しさ、喘鳴、痰などの症状が出てきます。
喘息の原因はアレルギーが原因となることもあれば、アレルギー以外が原因となることもあります。
喘息の原因となるアレルギーとしては
こういったものがアレルゲンとなり喘息を発症したり、悪化させることになります。
また、アレルギー以外ではストレスが引き金となる咳喘息、運動が原因となる運動誘発性喘息などもあります。
特徴としてはアレルギーが原因となる喘息は小児に多く、それ以外では大人に多く見られます。
喘息の症状は発作時には咳、息苦しさ、呼吸がしづらい、呼吸をする際にヒューヒューやゼーゼーという喘鳴が出てきます。
また、喘息の症状は日中よりも夜に悪化する傾向が強く、これは自律神経が関係してきます。
夜になると人の身体は自然と副交感神経が優位になりリラックス状態になりますが、気管支に関しては収縮してしまいます。
これは運動時で考えていただければわかりやすいかと思います。
激しい運動をしている時は交感神経が優位になっており、酸素をたくさん吸い込まなければいけないため、気管支は弛緩します。
リラックス状態では逆の現象が起きるわけです。
そのため、夜になると気管支が収縮しやすい状態になるため、喘息発作として呼吸がし辛くなってしまいます。
病院での喘息の治療は気道の炎症を抑えるための治療を行っていきます。
喘息の治療は気道の炎症を抑えるために吸入や飲み薬などによるステロイドを使用することになります。
そして、ステロイド治療と共に使用されるのが、気管支拡張薬により気管支を広げるための治療も行われます。
ステロイドと聞くと抵抗がある方もいるかもしれませんが、吸入ステロイドは比較的安全な薬になり、副作用もそれほどでないとされています。
また、基本的に喘息の薬は発作時だけではなく、症状が出ていない時期に関しても継続して行っていく必要があります。
喘息の治療ではステロイド薬が使用されますが、この治療にはやはりリスクがあります。
吸入ステロイドであればそこまで心配する必要はありません。
しかし、ステロイドの内服薬に関しては注意が必要です。
ステロイドの内服薬に長期わたってしようすると緑内障を発症してしまうことがあります。
そのため、内服薬での喘息治療は医師ともしっかりと相談のうえで行う必要があります。
喘息の治療は多くの方は病院から処方される吸入薬を使用して治療を行いますが、中には吸入薬が手放せない方もいらっしゃるかと思います。
しかし、喘息に対しての鍼灸治療の効果は非常に良いため、吸入薬が不要になることも珍しいことでありません。
喘息は発作が起きている時期と症状がない時期があるため、現在はどちらの状態かによって鍼灸治療のやり方は少し変わってきます。
症状が出ていない時期であれば、一人ひとり喘息の原因となっている体質に合わせた鍼灸治療を行っていき、今後発作が起きない体質を目指していきます。
逆に発作が起きている時期であれば、体質改善のための鍼灸施術だけではなく、咳を止めるための治療も並行して行っていきます。
治療ペースとしてはどちらのケースでも週1回で行っていきますが、発作が起きている時期に関しては週2回で行っていくこともあります。
喘息に対しての鍼灸治療の効果としてはWHO(世界保健機構)にも認めらており、当院でも治療実績は多くなっております。
特に薬を使ってもなかなか改善しない方、薬を使いにくい妊婦さんなどはご相談いただければと思います。
東洋医学では喘息は呼吸器の問題以外でも起きると考えますが、この考え方は東洋医学独特の考え方になります。
喘息は現代医学では呼吸器の問題となりますが、東洋医学では呼吸器である肺の問題だけで起きわけではありません。
東洋医学では以下のような原因でも喘息を発症することがあります。
上記のように呼吸器である肺の問題以外でも喘息が起きる原因が東洋医学的には考えられます。
また、東洋医学では呼吸は「呼気」と「吸気」で分けて考えます。
呼気である息を吐くのは「肺」と関係が深く、吸気である息を吸うのは「腎」と関係が深いと考えます。
また、ストレスによる喘息は「肝」の問題であることが多く、虚弱体質の場合は「胃腸」が関係していると考えます。
そのため、鍼灸治療では一人ひとりの喘息を引き起こしている体質を改善するための鍼灸治療を行っていきます。
病院で処方されている薬を使用してもなかなか改善しない方は東洋医学的な観点から治療をしてみることで、改善が見込める可能性は十分にあります。
喘息に効果のあるツボや実際に私が喘息の方によく使用するツボをいくつかご紹介いたします。
当院の喘息に対する鍼灸施術では上記のツボの中から患者様の体質ごとに使い分けております。
ただし、この中でも心兪、肺兪、腎兪は背中にあるツボになるため、セルフ灸などは難しくなります。
そのため、もし自宅でお灸をされる場合はこの3つ以外のツボをおすすめいたします。
30代女性。
高校生の時に喘息を発症し、以後は秋~冬にかけて風邪を引くと咳喘息のようになり咳がとまらなくなる。
また、普段においては呼吸をする際に深く吸うことができない。
産後から身体が非常に弱くなり、風邪を引きやすくなった。
【弁証】:腎虚による喘息
喘息の原因は腎虚という呼吸でも「吸気」にかかわる臓器が弱っていることが原因と考え、腎の弱りを改善するための鍼灸施術を行っていく。
右腎兪に3番鍼で10分置鍼すると、呼吸が非常に楽になる。
また右の弦脈が緩み、左の弱脈は脈幅が増すし力もでてくる。
翌日から身体が元気になった感じがあり、普段よりも活動的になる。
以後同様の治療を週1回のペースで3回行なうが、発作という発作は起きておらず、当初のお悩みであった呼吸も深く、楽に吸うことができるようになったため治療をいったん終了とする。
喘息は増加傾向にある呼吸器疾患になります。
アレルギーが原因で発症することもあれば、現代人ではストレスが引き金となるケースも増えてきています。
あまりにも症状が酷い場合は呼吸器内科での治療を優先すべきですが、鍼灸治療も喘息には非常に効果があります。
そのため、薬に頼りたくない方、妊婦さんで喘息になっているという方は鍼灸での治療も選択してみてください。
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