名古屋の蓬祥鍼灸院の長谷川です。
女性は男性にはない「月経」という現象がありますが、この月経が正しく起きているかどうかを判断するのが基礎体温になります。
そのため、妊娠希望の方や妊活中の方はもちろんですが、基礎体温は女性にとっては非常に重要なものになります。
基礎体温を測るだけで色々なことが分かってきます。
これから妊活を考えている方や現在、基礎体温を測っている方のご参考になればと思います。
基礎体温を測ってみると以下のようなことが起きやすくなります。
基礎体温が正しく測れているのにこのような体温の時は身体にどのようなことが起きているのか1つずつ解説していきます。
※基礎体温が正しく測れていない場合は上記のような状態になりやすくなります。
基礎体温が低温期と高温期の2層に分かれずガタガタしている場合は排卵障害の可能性が高くなります。
特に体温が常に一定の状態が続き、気が付くと生理が来てしまうという方もいると思います。
このような場合は無排卵性月経の可能性があります。
無排卵性月経の原因も様々ですが、考えられるのは以下となります。
無排卵性月経を放置していると癌のリスクが上がったり、骨粗しょう症になりやすくなってしまいます。
通常は排卵日を境に体温が低下し、その後に一気に上昇して高温期に入ります。
しかし、人によっては高温期に入るのに数日かかる場合があります。
この場合は卵巣からのホルモン分泌がうまくされていないことが原因となるため、卵巣機能が低下している可能性が考えらます。
また、排卵が上手くいっていない可能性もあります。
排卵日が分かりにくくなってしまうため、排卵検査薬を使用することをおすすめします。
通常ですと高温期は14日続き、14日目以降も高温期が続けば妊娠ということになります。
しかし、10日ほどで生理が来てしまったり、高温期でも体温が低温期の体温まで下がってしまう場合があります。
このような場合は体温を維持する黄体ホルモンが不足することによる黄体機能不全の可能性があります。
通常は低温期は14日ほどになりますが、人によっては20日前後低温期が続くことがあります。
このような場合は卵胞がゆっくり育っていることになります。
卵胞の発育にはエストロゲンという女性ホルモンが関係してきますが、ストレスや卵巣機能の低下などが原因で分泌が上手くいっていない可能性があります。
女性は男性よりも体温が低くなりがちですが、中には低温期の体温が35℃台ということを気にされてしまう方も多いかと思います。
しかし、低温期が仮に35℃台だったとしても、高温期との差が0.3℃以上あればそれほど気にする必要はありません。
体温が低いことが直接的に不妊の原因になることはありませんが、血流を良くすることを意識し、体を温めるようにしましょう。
また、少しでも体温を上げるためにも以下の点に注意しましょう。
基礎体温の正しいはかり方ってご存じですか?
当院では不妊治療の為に来院される方が多くいらっしゃるので、全ての方に基礎体温表を見せていただいたり、どのように測っているかを聞いていますが正しく測れている方の方が少ないのが現状です。
そのため、正しい測り方をお伝えして実践していただくだけでも基礎体温が以前よりもきれいなグラフを示すようになることもあります。
基礎体温を正しく測るためには4つのポイントがあります。
それでは一つずつ見ていきましょう。
基礎体温は毎日同じ時間に測りましょう。
体温は1日の中でも変動があるため、基礎体温を正しく測るためにはできるだけ毎日同じ時間に測る必要があります。
平日は仕事だから同じ時間に測っているが、休日はゆっくりしたいから平日よりも遅い時間に測っていたりしませんか?
もし、こういったことをされているようなら休日であっても、平日と同じ時間に測るようにしましょう。
そうすることによって規則正しい生活習慣を身につけることもできます。
基礎体温は起床直後に測りましょう。
じっとしている時と運動直後では運動直後の方が体温は高くなっています。
これは動くことによって筋肉が熱を発生するためですが、基礎体温を測る際にも1度起きて行動した後に測ることを忘れていたことに気がつき、そのタイミングで測ってしまうと本来の体温よりも高くなってしまいます。
そのため、起床直後に体温を測れるように体温計は枕元に置いておくようにしましょう。
基礎体温は5時間以上の睡眠をとるようにしましょう。
基礎体温を正しく測るためには連続して5時間以上の睡眠をとる必要がありますが、これは一定時間連続で睡眠を続けないと体温が低下しにくくなってしまうからです。
そのため、夜中に目が覚めてしまったり、トイレに行ってしまうと正しい体温ではなくなってしまいます。
とはいえ、この部分は個人の睡眠の問題が関係してくるため、必要であれば睡眠の質を上げる努力も必要になってきます。
また、睡眠時間に関しては4時間以上や6時間以上という意見がありますが、私は中間の5時間以上としております。
しかし、一番重要なのは体温を計測する時間まで一定の時間連続して睡眠がとれているかどうかということと、毎日同じ時間の睡眠時間をとったうえで体温が測れていかどうかだと思います。
基礎体温を測るときは「実測」で測るようにしましょう。
現在、販売されている基礎体温計のほとんどは予測体温と実測体温を測ることができます。
予測体温は数秒で測ることができる体温で、実測体温は5分程度かけて測る体温になりますが、ほとんど方が数秒で測ることができる予測体温で測ってしまっています。
予測体温の問題点はあくまでも予測であって正しい体温ではありません。
そのため、基礎体温を予測体温で付けていてグラフに乱れがある方でも、実測で測ることで以前よりもきれいなグラフになる方も中にはいらっしゃいます。
基礎体温を測る時に1番できていないのがこの部分になるため、予測で測っている方は実測で測るようにしてみましょう。
基礎体温を測ったら体温を記録していかなければいけません。
記録方法には
この2つの方法がありますが、毎日、しっかりと記録ができるのであればどちらでも問題ありません。
しかし、中には「体温を測るのも大変なのに、記録も毎日つけるのは・・・」という方も一定数はいらっしゃるかと思います。
そのため、こういった方にはアプリ連動型の基礎体温計がお勧めになります。
アプリ連動型の基礎体温計のメリットは測った体温を自分で入力する必要がなく、データとしてアプリに自動的に送られるところです。
そのため、体温さえ図ってしまえば記録の付け忘れということがなくなります。
アプリ連動型の基礎体温計のデメリットはどの体温計でもいいという訳ではなく、専用の基礎体温計が必要になるところです。
そのため、今使用している基礎体温計では利用できない可能性が高いため、新しく買いなおす必要があります。
基礎体温は毎日同じ時間につけなければいけないため、しっかりと行うことを考えると非常に大変なことになります。
しかし、自然妊娠を考えているのであればやはりしっかりと付けていく必要があります、
また、基礎体温をつけることで、不妊の原因が分かることもあります。
基礎体温をつけることで自分の体の状態がわかってくるため、頑張って毎日測る習慣を作るようにしましょう。
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